
こんにちは。
小平です。
今回は、筋トレで「各セット限界近くまで追い込む」事がいかに大事か、また、限界まで追い込むことで筋肥大にどれだけの効果があるのか?
と言うことについて書いていきたいと思います。
ちなみに、この記事でいう「各セット限界近くまで追い込む」と言うのは、「目的に合った重量・レップ数の設定(筋肥大なら6〜12RMなど)を行った上で、各セットの目標のレップ数を完遂する、もしくは完遂近くまで行う」
と言うのが前提ですので、ご了承下さい。
ボリュームが同じでも、1セットの途中で休憩するとトレーニング効果は落ちる?研究の紹介
以下の研究では、「1セットを最後までしっかりこなすグループ①」と、「1セットの途中で必ず30秒休むグループ②」では筋肥大や筋力のアップにどのような違いがあったのかを調べています。
ちなみに、重量とレップ数の設定は10RM(10回の反復が限界となる重量)でトレーニングを行い、トレーニング量(ボリューム:総負荷量)は揃えてあります。
参考文献&引用元:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15947720/
<研究の細かい設定>
- 男性被験者26人が対象
- 実験期間は約3ヶ月
- 種目はラットプルダウン、ショルダープレス、レッグエクステンションの3つ
- 重量・レップ数・セット数は、10RM(10回反復するのが限界の重量)で3〜5セット
- グループ①は1セット連続で10回
- グループ②は1セット5回→30秒休憩→5回
では、グループ①と②では筋力や筋肥大にどのような結果をもたらしたのか見ていきましょう。
研究の結果
結果は、グループ②より、10回連続で1セットをこなしていたグループ①の方が、1RM(マックス挙上重量)、筋肥大の数値が大きいと言う結果になりました。
1セットをしっかり最後まで行ったグループ①の方が筋肥大等の効果が高かった理由としては、運動誘発性代謝ストレスが成長ホルモンやエピネフリン、ノルエピネフリンの反応などと関連しているのではないか?としています。
トレーニングボリューム(総負荷量)が同じでも、各セットで最後までしっかり追い込むことが筋肥大や筋力アップには重要であるようですね。
限界までの最後の5レップが重要【エフェクティブレップ】
最近のトレーニング理論では、限界までの最後の5レップが筋肥大にかなり効果的であるとされています。
限界とはセットの後半で上がらなくなる、もしくは上がらなくなる直前を指します。
この限界までの最後のレップをEffective Rep(エフェクティブレップ)または、Stimulating Reps(スティミュレイティングレップス)などと言います。

図の赤い部分がエフェクティブレップ(スティミュレイティングレップス)です。
ベンチプレスで10回あげるのが限界の重量(10RM)でトレーニングをしていた場合、最後の5レップ の手前で辞めてしまうと、エフェクティブレップの手前でトレーニングをやめてしまうことになるので、筋肥大の効果は少なくなってしまいます。これは先ほどの研究の結果からもある程度実証されていると思います。
10RMの場合なら最低でも6回は超えたほうが筋肥大には効果的であると言えますね。
ちなみに、エフェクティブレップのみを考えると、トレーニングの強度を5RMにすれば、全てのレップがエフェクティブレップになるので、かなり効率が良いように思えますが、5RMだと、総負荷量(トレーニングボリューム)を稼ぐためにセット数を増やす必要があり、トータルのトレーニング時間も長くなります。そして高重量の為関節に負担もかかりやすくなると言うデメリットもあります。
目的が筋肥大の場合なら、総負荷量(ボリューム)とエフェクティブレップを合わせてレップ数を考えると、6〜12RMの範囲でトレーニングをするのが効率がいいかもしれませんね。
と言うことで記事は以上になります。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
ではでは。